今日は
フェルマーの料理
について書いていきます。
フェルマーの料理のあらすじ
夢はオイラーやガウスのような数学者!
主人公・岳は幼い頃からずーっと「数」ばかり書いていて、軽々東大に合格するいわゆるエリート高校生。
しかし、岳は参加した数学オリンピックで周りとの差に気づき、挫折。数学を極める道を諦めます。
挫折に加えて、岳に更なる追い打ちが…
数学オリンピック日本代表に毎年名を連ねていた高校側が、特待生解除を通達します。
岳の家計は裕福ではないので、岳は学内の食堂でバイトをすることに…
そこで、岳は後に自分の人生を変える天才料理人・朝倉海と出会います。
ある日、岳が作った賄いのナポリタンを食べ、海はその美味しさに衝撃を受けるのでした。
(この時点では岳は自分自身の才能に気づいていない)
地道に過ごそうとしていた岳でしたが、ここで更なる追い打ちが…!
高校側からの退学通知書。
岳のこれからの人生はどうなるのか?
料理の才能に気づいた海が岳に対してとった行動とは?
フェルマーの料理の評価・感想
面白さ・ストーリー・ユニークさ・絵・読みやすさの5つの要素に分けて漫画「フェルマーの料理」の魅力を語ります。
個人の評価に基づくので、ああそう思ったんだなくらいで流してください!ネタバレ注意です…!
面白い所はずばりコレです!
一つの決まった料理を作るにも完成するまでのルートが同じものは一つとして同じものはありません。温度や食材、調味料やミス、フライパンを振る回数など様々なことが影響して、一つの料理が作られます。
その無限にあるルートを数学で言う式に当てはめて、主人公が模索します。
数学では自由な発想をすることが難しくなってしまった主人公が、料理という新たなフィールドで自分なりの答えを出すために式を導き出していく。その過程の描写がとても面白いです。
また、その自由な発想で他のキャラクターたちを「アッ」と唸らせるのは痛快ささえあります。
テンポ感が最強でした。
1巻で挫折・師匠の登場・転機・発見・ライバルの登場など盛りだくさんな内容でしたが、詰め込みすぎだと感じませんでした。
起承転結がとてもスムーズにいっていて、各エピソードが冗長的でないというか、伝えたいことが伝わってる感じです。(日本語力w)
海というキャラクターの存在も大きくて、天邪鬼というか一目で分かる芸術家タイプで何をしでかすか分かりません。そのため岳は色々と振り回される訳ですが、数学×料理というベースがしっかりしているのでブレても大元は変わらず、しっかり展開されている印象です。
料理×数学という発想は斬新でとても良いと思います。
上手く料理と数学というジャンルを抽象化して、組み合わせたな~と感じました。
ただ既視感がどうしても拭えずこの点数に… まだ2巻なので今後に期待…
作者の小林有吾さんはそのキャラクターの没入感を描くのがとても上手だと思います。
その人が夢中に何かにとりつかれる様子を目や汗などを上手く使って映し出したり、背景がかなり工夫されています。
肝心の料理のコマも一コマ丸ごと使う感じで、読んでいるこっちも思わずお腹がグーーーーってなる様な美味しそうな料理でした。飯テロ!!!!
絵のフェーズで少し書きましたが、没入感を描くのが上手なので、読者側も物語に入り込みやすいと思います。
数学的思考で料理を作るということで、難しそうと感じる方もいるかとは思いますが、決してそんなことはなく読者にも分かりやすいように描写されています。
また登場人物の描写の割合も基本的に岳中心に進められているので、混乱も起きずあれよあれよとページをめくってしまう様な作品です。
フェルマーの料理で印象に残った言葉
フェルマーの料理1巻を読んで印象に残っている名言的な言葉を紹介します。
「 ーただ解くだけじゃ意味がないんです私は ーそこまでの…家庭が美しいか 命を削れるほど面白いかどうか 」 (武蔵神楽)
「お茶漬け嫌いな日本人なんています?」(北田岳)
フェルマーの料理の作品情報
作品情報 | |
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作者 | 小林勇吾 |
出版社 | 講談社 |
レーベル | 月刊少年マガジン |
ジャンル | 料理・グルメ/ヒューマンドラマ |
巻数 | 2巻(2021/5/1現在) |
最後に
『フェルマーの料理』について書いてきましたが、いかがでしたでしょうか。
同作者のアオアシ味を少し感じさせながらも、料理漫画もいけるじゃん!!って思いました。料理漫画として料理や調理過程など丁寧に描かれていています。
また、ストーリーも面白く数学に挫折した岳がどう料理に向き合っていくのか、とても楽しみです。
是非気になった方はフェルマーの料理を読んでみてください。