お涙頂戴のハッピーエンドに向かって決まったように進む漫画に何の面白みがあるのか?
はっきり言って、その漫画に面白みなんてものはない
例えば、
①医者になりたい!という夢があって学生時代一生懸命に勉強した、結果医者になることができた
②医者になりたい!という夢があって、学生時代一生懸命勉強したが、不慮の事故で肝心の受験を受けることが出来なかった。それでもあきらめることが出来ず勉強は続けていたが、両親が離婚し金銭的な問題で医大で入学なんて状況ではなかった。それでもやっぱりあきらめることが出来ず、アルバイトをしながら勉強を続けやっとの思いで医大に入学、結果医者になることができた
この2つのストーリーがあったとして漫画にするとすると面白いのは間違いなく②だと思う
①が悪いわけではなく、②がより良い
結果同じようにハッピーエンドを迎えるこの2ケースでも感じ方が大きく違いと思う
過程⇒結果があまりにも予想通りのものだったら急につまらなく感じる(もちろん現実なら立派なことだが)
つまり言いたいことは読者が易々と次の展開を予想できるような漫画はつまらなく感じることがあるということだ
今日はそんな予定調和をぶっ壊してくれる漫画「風夏」について紹介したい
「風夏」の魅力
見たことない展開
「風夏」最大の魅力は何といっても見たことない展開で話が進んでいったことだった
幼いころから漫画を読むことが好きで、結構な数の漫画を読んだ筆者からみても初めての感覚であった
予想していた流れからはるか遠くにそれるのだ
それくらい予想できないストーリーなのでミステリー好きとか物語の先を読みながら話を追っていくことが好きな方はとことんハマると思う
中盤以降は最初に比べればゆっくりはやく(意味わからないですね笑)進む
盛り上がりをグラフで表すと最初時間と共に正比例的に盛り上がっていき、ある時点から後は逓増していく感じ
兎にも角にも序盤はこれほど予想できなかった漫画は初めてであったので驚きが凄かった
画がきれい
更に魅力的な部分として挙げられるのは画がきれいこと
- 人の画がきれい
- 演奏シーンは音楽やってることは伝わってこないけど画はきれい
- 全体的に画が明るくて心地よい
人を書くのがかなりうまいと思う。表情とかの見せ方もかなり伝わってくる
演奏シーンの画の爽やかさはピカイチで、楽しそうだなって伝わってくる
総じて画が明るくまたはっきりしているので、読み進めるのが心地いい
キャラが多い
演奏シーンはたぶんそんな良くないけどそれにまつわるキャラクター達は魅力的
キャラの関係性については「急に発展したな!」みたいなことも度々あるけどそれぞれのキャラのキャラ付けは丁寧である印象
また放つ言葉が青春そのもので爽快感がたっぷり
個人的に好きだった言葉は
「お前バンドに向いてないよ。その絶望を音楽にできないようじゃ」
「夢を捨てからこそ見られる夢もある」
他にもいい言葉がたくさん登場する
作品情報
あらすじ
6月から父母がアメリカへ行くことになり、姉妹の勤務先や通学のために東京の高校へ転校してきた榛名優は、転校先の高校で秋月風夏と出会う。また、幼馴染であった氷無小雪ともTwitterで連絡が来る。優の発言がきっかけでこれまでやりたい事が見つからなかった風夏は音楽をやる事を決意し、優、風夏、三笠でバンドを組むことになる。後で、那智と沙羅も加わることとなる。(wikipediaより)
作者 | 瀬尾浩二 |
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出版社 | 講談社 |
掲載誌 | 週刊少年マガジン |
レーベル | 講談社コミックス |
巻数 | 全20巻 |
話数 | 全195話 |
最後までお読みいただきありがとうございました!
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